解決事例

【労働問題】不当な転勤命令の撤回を勝ち取った事例

解決事例

相談前

依頼者は、県内の営業所において営業職に従事するものとして採用されました。依頼者の勤務先においては従前から社員数に比して業務量が多く、サービス残業が日常化していました。そのような状況の中で、依頼者は、営業所の上司から、従前他の営業署が担当していた業務について今後依頼者が担当するよう指示を受けました。

依頼者は、既に残業が常態化しており、これ以上の負担は引き受けられないとして、自己の担当業務を増やすことを考え直して欲しいと上司に申し入れました。しかし、上司はそれを聞き入れず口論になりました。後日依頼者は、上司から関東郊外の工場勤務への転勤を命じられました。

依頼者からは不当な転勤命令であるので何とかしたいとの相談を受けました。

相談後

依頼者から、交渉事件として受任の上、会社に対し代理人として内容証明を送付しました。書面には、会社による転勤命令は、業務上の必要性とは無関係になされた違法な処分であるとして撤回を求めることを記載しました。

転勤命令が不当である理由としては、依頼者は採用時に県内の営業所に営業職として勤務するものとして採用されたこと、依頼者の営業所では仕事量に対し人員が足りておらずそのような状況下で依頼者を転勤させることは不合理であること、依頼者は親の介護目的で住宅を購入しており引越を要する転勤は依頼者にとって過酷な負担を強いること等から、当該転勤命令が違法無効であることを強調しました。

当方からの内容証明の送付を受けて、相手方会社はすぐに転勤命令を撤回しました。

弁護士からのコメント

企業における人事権者がその権限を濫用して不当な転勤命令をすることがあります。この場合に従業員から企業に対し不当であると抗議しても企業からはなかなか取り合ってもらえないことが多いです。

本件のように弁護士に依頼することで、当該業務命令が違法であることを、法令や関係裁判例に基づき、相手方に対し分かり易く適格に主張することができます。これにより相手方の譲歩を速やかに引き出すことができますので紛争の早期解決につながることが期待できます。